ある認知症の男性 Tさん
ご夫婦二人で生活されています
この男性Tさんは地域の活動に貢献され
認知症を発症するまでは大勢の前で演説をされるような方でした。
仕事を後継者に譲りリタイアされ、穏やかなご夫婦の暮らしが始まるかと思いきや
少しづつ、認知症の症状が現れ始めました。
その頃から、陽ちゃんがお世話をする事になりました。
奥様が持病の心臓病で入院治療する頃には
施設に短期入所すら出来ないほど不穏になられました
失禁や感情のコントロールが出来ないなど
自宅で大声で怒鳴ったり、奥様に手をあげたり・・・
現在は靴をどうやって脱ぐのか?座りましょうと声をかけても
座る意味がわからなかったり・・・
そんな毎日ですが
Tさんは、ときどき奥様に
「いつもありがとう」とか「お前もしんどいやろ」とか
優しい言葉をかけてくれる時があるそうです。
ヘルパーの訪問や、お泊りデイを利用されながらも
毎日悩み、一喜一憂しながら生活されています
陽ちゃんは奥様の介護負担の軽減を一番に考えながら
奥様の気持ちが途切れてしまわないように、一人じゃないんだよと伝え
支えてあげて行かなければと考えています
最近の悩みは
廊下でも、居間でも、どこででもいきなりズボンを下ろして
放尿してしまう事。
いくら事前にトイレ誘導してもその時には出ないのに
歩いているかと思えばいきなり放尿するようです
何か良い案はないかと、いろいろ助言してみるも
なかなか、効果が出ません
そこで
考えたのが これです!!
昔の方は神社や神様を重んじている方が多く
それは、生活習慣となっている事も多いのです
新しい事は覚えられなくても、昔の風習などは覚えているものです
そこで、1枚目の写真のように鳥居の絵をラミネートして数枚、自宅のあちこちに
おいて頂くように声をかけました
もう1枚は こちら
トイレはここですよ♪がわかるようにイラストを使用
するとね
もう1カ月近く、放尿をしていないそうです
いきなり放尿しようとするしぐさが見られるものの
鳥居の絵を見つけると、それを外そうとはされるが、そこに放尿はしないそうです
その間にトイレに誘導して、なんとか間に合っているようです
すごいでしょ~~~
これが持続できるとは思わないけど
今の所、効果ありです♪
もう、うれしくてうれしくて~~~
奥様が来社され、陽ちゃんに「ありがとう」と言ってくれるのですが
「いえいえ、こちらこそありがとう」と言う気持ちです
認知症の介護は家族の覚悟が一番大事です
もう駄目だと投げてしまうとすぐに施設入所になってしまいます
この奥様の頑張りが、陽ちゃんにもいろんな知恵を授けてくれます♪
デイサービスにも同じ絵をラミネートし持ち込んでいます
デイでも、効果があるといいなぁ~
介護するスタッフが
Tさんはどこででも放尿する大変な人
と言うイメージで接してほしくないからです
もっともっと、Tさんの魅力はいっぱいあるんです♪
今回、少しでも効果があり、奥様の気持ちが軽くなった事が
一番うれしいです♪
頑張れる気持を少しだけでも、後押しさせてもらえた♪
だから、陽ちゃんも頑張る♪
(腰痛、かなりマシになりました♪)